2012年 01月 18日
mixi日記『海の温度』より。
久しぶりにミクシから引っ張って来ました。引張って来て何処へ行くの?と
よく心配されますが、良いのです。イメージだけが膨らむこの世界は住み
難いので。でももう手玉は尽きました(苦笑)
海の温度は今よりも2ヶ月前の温度なんだよ。
私が23歳の時に2ヶ月だけ付き合った13歳年上の彼から言われた言葉。
もちろん世間一般に祝福されるような間柄ではない。俗に言う相手は妻子持ち。
職場での彼は重要なポストであり、私は非常勤。私がそこで働くと決まった時
から、いや決まる以前に彼の転勤は決まっていた。彼はウチにこもりがちな私を
外へ外へと引っ張ってくれ、ある日何かを見た時に彼の誕生日が私と1日違い
だった事に私はとても驚いた。
その頃の私は偶然も必然と考えてしまう単純なお嬢サマだったので、その偶然を
知ってからは何となく彼に親近感が沸き、2人がのめり込むまでに大して時間は
掛からなかった。というよりも2人に残された時間すら、あまり無かった。
今思えば相手は半分オトナの遊びのような感覚だったように感じる。私の恋愛に
遊びは存在しない。たとえ実らぬ恋でもその時は真剣。始めの彼は2ヵ月後には
県外へ転勤してしまうから後腐れなくというのがスタンスだったんだと思う。
でも逢瀬を重ねるうちに1ヵ月2ヶ月とあっという間に月日は経ってしまった。
そして転勤の決まってる人たちを集めての送別会を予定してる日のお昼休みに
彼は人目も憚る事なく私を防波堤へ散歩に誘った。ただ無言で後をついて歩く私に
『海の温度って2ヶ月前の温度なんだって。』
ポツリと呟いた。どんな想いを込めて彼が言ったのかはよく分からなかったが、
それから程なく彼は私の側からいなくなった。
最近は不倫は文化だとか男の甲斐性だとか悲恋だとか言われるが、私は
そうは思わない。恋は恋。それも真剣な。でもとても都合の良い恋。
だって相手の良いトコロしか見ないし、自分も見せないから。
結婚するとお互いまだ未知の部分はあるにしろ、相手の良いトコロも嫌な
トコロも全て受け止めなくてはならない。で、相手だって同じ。おあいこ。
良いトコロしか見なくていい恋愛は本当に楽だった。そして私の場合は良い
思い出に美化してしまう。それから海に戻りたいと想う恋を1度だけした。
遠い日の思い出。
2007.11.3
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変わらず13位頂いています。いつもありがとうございます。
古道具は模様替の為にお休みしていますが全く捗っていません(汗)
by tomo-so_ko
| 2012-01-18 13:50
| その他