mixi日記『un fair』より。

切なければ切ないほど思い出は鮮やかなものです。
10数年前のお話、聞いて下さいますか?
絶対的にdarkな部分にも文章にする事によって光を。
フィクションととるかノンフィクションととるかは貴方次第です。
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恋愛にフェアもアンフェアも存在しないと思うのだが、女性は特に現実的な為、
損得で判断する場合が多いと思う。フェアな感情がアンフェアに変わる時とは
私の場合は自分の方が相手よりも好きの度合いが勝ってしまった時かもしれない。

もう何年も前の出来事だが、私はアンフェアな恋愛の真っ只中にいた。
相手は妻子がいたからもうこの時点で既にフェアではない。世間ではその頃
アッシーくんとか貢ぐクンなどという言葉が流行っていた時代。相手の転勤が
決定した最後の2,3ヶ月は、はっきり言ってアホなほど貢ぐちゃんだった。

彼は私が腕にしていたローレックスをとても羨ましがった。そこで当時は特に
使うあても無かった微々たる雇用保険を全部叩いてその彼が欲しがってた
ブライトリングをプレゼントした。相手の欲しがる物を一緒に買いに行く時は
少しだけ自分が優位に立てる。冗談でこれは私だから子供にやらずに墓まで
持って行ってよと頼んだ。

どうしようもなく相手を好きで落ちるところまで落ちてみようと思っていた。
引換えに私が貰ったのは彼曰く、2980円で買ったアルバの時計。しかも酔っ払って
どこかで打ち付けたらしく文字盤のガラスが1ヶ所欠け、長年使っていたので
ベルトが切れかけのもの。

彼には3回バースデーを祝って貰った。1番最初のバースデーは立場的に彼に
とってアンフェア。2年目以降は好きになってしまった私にとってアンフェア。
彼と高知の東西南北の果てへ行こうと思った。西は2泊して足摺岬、北は剣山と
四国カルスト。南は桂浜へと続く花街道に車を止め、狭いカプチーノで2人
して波の音を聞いた。そして彼が転勤で去る1ヶ月前、途方に暮れた私は
最後のドライブに東の果てを選んだ。

室戸。途中、アルバのボロボロになった腕時計のベルトを換えたいと私は
時計屋に立寄った。まあまあのベルトを2人で選んで自分で買った。本当は
買って欲しかった。ベルトくらいは。。。でも言えなかった。それすらも彼に
頼めなくなっていた。室戸への道中はほとんど会話する事もなくただ行って
帰ってきた。無味乾燥なドライブ。東の果てで見た海は暗かった。

彼が転勤で去ってしまってから程なくベルトだけが新品になったアルバの
時計はオルゴールの中で静かに時を止めた。

最高に自分が堕ちた時代。
自虐的な恋、それはこの世の果て。

2008.2.27

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by tomo-so_ko | 2010-10-22 15:47 | その他

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